指先に残る桜の樹皮の艶と、アクセスするたびに書き換えられる記憶のシステム
この記事の要約 秋田の大学にいた頃から使っている樺細工の茶筒に触れた静かな午後のことです。毎日お茶を淹れるたびに増していく桜の樹皮の艶を眺めながら、デジタルデータと人間の記憶の違いについて考えました。...
古い写真集の重みと、何も起きなかった日に残る小さな手触り
この記事の要約 夏の終わりの深夜、予定していたタスクを終えたあとにふと手にした古い写真集。ページをめくる摩擦や、そこに挟まっていた一枚の色褪せたレシートが呼び起こす記憶に触れながら、効率化の先にある「...
夕暮れのぬるい風と、網戸越しに見つけた曖昧な解像度
この記事の要約 エアコンを消して窓を開けた日曜日の夕暮れ。風を通すために閉められた網戸のメッシュ越しに外を眺めていると、シャープな画面設計ばかりを追い求めている普段の僕とは違う、曖昧でざらついた解像度...
木目に沿って絞り布を滑らせる朝と、足元に眠る小さな傷の記憶
この記事の要約 予定の何もない八月下旬の朝、ふと思い立って床の水拭きをした日の記録です。木目に沿って布を滑らせていると、普段は気づかない小さな傷やへこみが手のひらに伝わってきました。それはかつて雪国の...
クシャクシャの新聞紙と、三日遅れで届いたビタミンカラー
この記事の要約 実家から届いた荷物の隙間を埋めていた、丸められた地元の新聞紙。シワを伸ばして広げてみると、そこには数日前の地元の空気が詰まっていました。特別な出来事は何もなかった真夏の午後、インクの匂...
目的を持たない歩行テストと、余白を残すための夜更かし
この記事の要約 作業の息抜きに、古いフォルダから作りかけのゲームのプロトタイプを起動した日の出来事です。ゴールも敵も実装されていない世界で、ただ歩き続けるだけのキャラクター。その未完成な状態が持つ不思...
片方だけのチェリーピンクと、未完成な足元で踏み出す朝のステップ
この記事の要約 部屋の隅に置かれた、右足だけチェリーピンクのリボンを通したダンス用スニーカー。完璧な仕上がりを目指すあまり作業がストップしている状態について考えます。きっちり完成した姿もいいけれど、あ...
栞が記憶する未完成の物語と、知的好奇心をアイドリングさせる夜
この記事の要約 デスクの端に置かれた、三週間前から栞が挟まったままのギリシャ語の原書。読み進めるのをあえて止めているその状態が、単なる停滞ではなく、豊かな「保留」の時間であることに気づきました。未完了...
色を塗らない葉の輪郭と、完了を急がない朝の深呼吸
この記事の要約 机の上に広げたままの、未完成のレモンバームのスケッチから考えたことを綴ります。かつてはすべての作業を完璧に終わらせなければ気が済まなかった私ですが、今は輪郭線だけが描かれた途中の状態に...
半分だけ屋根がある仮拠点と、完成を急がない夜の過ごし方
この記事の要約 週末の夜、サンドボックス型のゲームで作りかけのまま放置している「屋根が半分しかない拠点」で過ごした日々の記録。普段のUIデザインの仕事では1ピクセルのズレも許されない緻密な作業をしてい...