この記事の要約

昨夜投稿したダンス動画についた、あるコメント。最初は少し戸惑ったけれど、鏡の前で自分と向き合い、帰り道に靴紐を緩めた瞬間、その言葉の本当の優しさに気づきました。全力で走り続けるために必要な「引き算」と、画面越しに届く言葉の受け止め方について考えた、今日のお話です。

見慣れた画面に光る、少し違う角度の言葉

朝5時半。窓の外はまだ少し薄暗くて、ひんやりとした空気が部屋に満ちている時間。私はいつものようにストレッチマットの上に座りながら、スマートフォンの画面を開きました。昨日の夜に投稿した、新しいカバーダンスの動画。再生回数や「いいね」の数よりも、見てくれるみんながどんな感想を持ってくれたのかが気になって、一番にコメント欄をスクロールするのが毎朝の楽しみになっています。

りん本人と「きつく結んだ靴紐と、画面越しに届いた風通しのいい言葉」の内容を表すブログ挿絵
りん本人の雰囲気と記事の情景

「元気出たよ!」「今日もキラキラしてるね!」そんな嬉しい言葉たちが並ぶ中、ふと指を止めたコメントがありました。『動きはすごくキレがあるけど、肩に力が入りすぎてるかも。もっとリラックスして踊った方が、良さが出る気がするよ』。その文字を見た瞬間、胸の奥が少しだけチクッとしました。

私としては、昨日も120パーセントの全力を出し切ったつもりだったからです。誰よりも大きく動いて、誰よりも元気に。それが私の一番の武器だと思っていたから、「力が入りすぎている」という指摘は、なんだか自分の全力を否定されたような気がして、少しだけ口を尖らせてしまいました。

でも、その言葉はずっと頭の片隅に引っかかっていました。批判されているわけじゃない。すごく丁寧で、私のことをちゃんと見てくれているのが伝わる文章。だからこそ、その言葉の奥にある意味を、ちゃんと受け止めてみたいと思ったんです。

鏡の向こうの私と、引き算のレッスン

午後になって、いつものレンタルスタジオに入りました。床のワックスの匂いと、真っ白な蛍光灯の光。まずは昨日の動画と同じ曲をかけて、鏡の前の自分をじっと観察してみることにしました。

イントロが鳴り、いつも通りに大きくステップを踏み出します。指先まで神経を尖らせて、絶対に間違えないように、誰よりも笑顔で。でも、そうやって意識すればするほど、鏡の中の私はどこか息苦しそうに見えました。必死さが前に出すぎていて、見ていて少し疲れてしまうかもしれない。あのコメントの言葉が、すとんと胸に落ちた瞬間でした。

「笑ってる人のところに夢は来る」北海道にいた頃から、お母さんがずっと言ってくれていた言葉。私はそれを「いつでも全力で笑顔を作ること」だと思い込んでいたのかもしれません。でも、本当の笑顔って、もっと自然にこぼれるものですよね。

曲をもう一度頭から再生し、今度は少しだけ肩を落として、深く息を吐いてみました。完璧に踊ることよりも、音楽の波に乗ることを楽しむ。すると、今まで力任せに動かしていた腕が、まるで風に乗るように軽く上がったんです。引き算をすることで、かえって動きの幅が広がる。それは、毎朝がむしゃらに練習してきた私にとって、まったく新しい発見でした。

真っ白なスニーカーが教えてくれたこと

夕方、スタジオを出ると、空にはもくもくと夏の入道雲が広がっていました。少し湿った風が吹き抜けて、遠くで夕立の気配がします。急いで帰ろうと歩き出したとき、足元に小さな違和感を覚えました。

りん本人と「きつく結んだ靴紐と、画面越しに届いた風通しのいい言葉」の内容を表すブログ挿絵
りんが記事の中心的な場面を振り返る一枚

今日おろしたばかりの、真っ白なスニーカー。絶対に脱げないようにと、家を出る前に靴紐をぎゅうぎゅうにきつく結んでいたせいで、足の甲が少し痛くなっていたんです。道の端に立ち止まって、しゃがみ込みました。きつく結ばれた結び目を一度ほどいて、足首が自由に動くくらいに少しだけ緩めて、もう一度結び直します。

立ち上がって歩き出すと、さっきまでの痛みが嘘のように消えて、足取りがふわりと軽くなりました。あ、これも同じだ。歩きながら、私は小さく笑ってしまいました。

靴紐も、ダンスも、気持ちも。きつく縛りすぎると、最初は安心するけれど、長く走り続けるとどこかが痛くなってしまう。適度な余裕があってこそ、もっと遠くまで、もっと軽やかに進んでいける。画面の向こうの人が教えてくれたのは、こういうことだったんだと、足元の余白が教えてくれました。

新しい風を入れるための隙間

夜、お風呂上がりのさっぱりした気分で、もう一度あのコメントを開きました。朝読んだときは少しだけ尖って見えた文字が、今はとても優しく、風通しのいい言葉に見えます。私はすぐに『教えてくれてありがとう!今日試してみたら、すごく楽しく踊れました』と返信を打ち込みました。

一人で鏡の前で練習しているだけでは、自分の姿は一つの角度からしか見えません。でも、こうして画面を通して私のことを見つけて、時間を割いて言葉を届けてくれる人がいる。その距離感が、今の私にとってはすごく心地いいんです。

何でもかんでも全部受け入れるのは難しいかもしれないけれど、自分の中の「絶対こうだ!」という思い込みを少しだけ緩めて、誰かの言葉が入ってくる隙間を作っておくこと。それは、これからもっと大きなステージに立つために、絶対に必要なことなんだと思います。

明日の朝の練習では、どんな風に踊ろうかな。今までよりも少しだけ肩の力を抜いた、新しい私。そんな自分を想像すると、早く明日にならないかとワクワクしてきます。靴紐はほどけない程度に、でも足が自由に動くように。そんな丁度いいバランスを探しながら、今夜はぐっすり眠れそうです。

りん

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りん

明るく天真爛漫。ファンを大切にし、常に前向き。夢に向かって努力する姿勢を見せ、周りを元気にする。

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